第2回おしゃべり箱を開催しました
第2回「おしゃべり箱」を開催しました
テーマは「思春期の性的関心について」
今回は作業療法士の岸先生をお招きし、講話と保護者の「こういう行動にはどう対応したら良いの?」等の質問について一緒に考えて頂きました。今回は7名の参加がありました。
~思春期の性的関心について~
・とってもデリケートで、難しい問題。男の子の場合、母親はイメージしにくいし、女の子の場合、父親はイメージしにくい。家庭によっても考え方が全然違う。
・年頃になると性に興味をもつのは当たり前。興味がない方が逆に心配。
・体が違うように、感じ方も違う。
男の子:一定の刺激を与え続けないといけない。性器が体の外に出ているので手を伸ばしやすく、周りからも気づかれやすい。目からの刺激、性器を触るということをリンクさせる必要がある。
女の子:ダイレクトに刺激が伝わる。性器が外にでていないので、男の子に比べて周りから気づかれにくい。
・小学生の低学年で性いじりが有る場合は、一般的に心的なストレスがどこかでかかっていることが多い。
・小学校4,5年生と高校生くらいの子の場合は好きな女の子の影響は絶大。(中学生は違うが…)
・大人が子どもに性的な動画や本を強制的に見せると虐待になる。しかし、堂々と見るものではないことは教えないといけない。本人に見たい、恥ずかしいという気持ちがある場合は隠れてみるということも伝えないといけない。場合によっては、誰にも見られない、邪魔されない自分だけの空間を作ってあげる必要がある。部屋で一人にするのは心配と思われる方は、リビングの一角に囲いを作って、5分ほどそっとしておくのも良い。
・同性から伝える事が基本。親ができない時は、学校の先生もしくは放課後等デイのスタッフに頼むと良い。
~参加者からの質問~
〇小4の男の子。あしらわれながらも姉(中1)の胸をよく触る。どうしたらよいか?
岸先生:かまってもらいたいという気持ちの方が強いのでは。同じような姉弟構成の友達を例に挙げ、本人の前で、中1の姉へ「〇〇ちゃんちの弟もするか友達に聞いてみたら?」と会話してみる。はずかしい、やばい、やめよう…という気持ちに。
〇小2の女の子。小さい頃、お店でタグのような素材の下着を見つけると顔をうずめて左右に顔を動かしていた。今ではお店での行動は無くなったが、お風呂上りに母がそのような素材の下着をつけると、胸に顔を当て、数秒左右に顔を動かす行動あり。他の人にした場合は…?
岸先生:口が感じやすいのかもしれない。香りも同時に嗅いでいると思う。その子にとって安心できる匂いや体温なのでは。普段持ち歩いているもの(例えばハンカチなど)のにおいや肌触りを変えてみるのはどうか。
〇小6、男の子。常にズボンの中に手を入れている。母が本人を見るとすぐに手を出すけれど、どう対応すればよいか?
岸先生:タイマーを使って1人の時間を作ってあげるのもいいかもしれない。本人が母の視線を感じるとやめる事ができているのであれば、その対応をしばらく続けて様子をみても良い。優しい視線、声掛けを。本人の手を出して「それはしない」というのは効果がない。
〇ホルモンが与える影響は?
岸先生:ホルモンが与える影響は大きい。更年期の症状もホルモンが影響しているが、いろんな症状がありながらもその人なりに対処している。そのようにその症状の対応策を伝えてあげるとよい。
〇小6、男の子。3,4月の環境の変化からか薬が変更、または中止になり、今までスムーズにできていたことが出来なくなった。その他、ずっとつま先立ちをしていたり、足や腕を押していく行動が見られるようになった。薬の影響なのか、ホルモンバランスなのか?
岸先生:薬の影響は大きく、即効性があるものと、徐々に効いてくるものがある。本人の状況をきちんと医師に伝える事が大切。薬が適応するまでかゆみ等がでていたのかもしれない。今までと違う感覚を受けてそのような行動が始まり、今も残っている可能性もある。ひとつずつ考えられる原因をつぶしていく作業をしないといけない。本人の腕や足を押していく行動には、むくみを抑えるようなサポーターをつけてみるのもいいかもしれない。
今回もあっという間の2時間でした。
なかなかどこに相談していいか分からない性や思春期についての悩み。普段、「これでいいのかな?」「どう対応したらいいのかな?」と悩まれていた保護者の方も岸先生のアドバイスを受け、「なるほど」「早速やってみよう」と言われていました。
〇次回のおしゃべり箱は7/12(木)10:00~リーベル2階で行います。自由な意見交換です。
事前予約はいりませんので、気軽にご参加ください。
〇7/5(木)10:00~上横山福祉会(蓮の実園・蓮の実団地)の見学会を実施します。
当日は現地集合です。参加希望の方はリーベル(22-2610)まで連絡ください。